2014年03月12日

2013年度 第1回ファンづくリ会

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平成26年3月12日(金)に安威川ダム建設事務所にて「第1回ファンづくり会」が開催されました。前回参加の12名の協議者に加え、新しいメンバーの顔ぶれもありました。また、今回のファンづくり会に関心、興味のある方々が見学されている姿も見られました。

第一部では、安威川ダム建設事業の変遷と歴史についての説明がありました。安威川ダムは、昭和42年の北摂豪雨災害を契機に構想が立案され、それから48年、ほぼ半世紀に渡る事業であること。また、ダム建設区域の地域のみなさんとの合意を得ていくための経緯があったことや、治水・利水のために多目的ダムとして着手されたが、水需要の低下から治水のみの単独目的となり、規模縮小のかたちで、ダム本体工事が平成26年より開始されたことなどお話がありました。

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次に、ファンづくり会のアドバイザーとして大阪府立大学大学院生命環境科学研究科の増田昇教授から、安威川ダム周辺地域の保全についてのお話がありました。地域の未来を見据えていく上で、過去の経緯と歴史を「しっかりと知る」というところから、はじめなければならないということを語られました。ダム建設予定地周辺、さらに上流部に広がる、この恵まれた自然が「地域資産」であるということを忘れてはいけないということ、ダム建設によって失われる自然を全力で回復していくという命題を何よりも優先させるべきであるとおっしゃっていました。ダムを上手に活用することも大切だが、流域の自然を積極的に保全するという姿勢こそが重要であり、そして50年後には、今以上の自然を創出させ、次世代の人々に譲り渡すといった明確な目標設定を掲げる必要があること、そしてプラットフォームは「想いをつなぐ拠点」であり、継続的な活動のためには、順応的なマネジメントが大切であるということも語られました。

安威川ダムファンづくり会について >>

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第二部では、協議者の皆さんから、「ダムの保全と活用」に関して専門的知見からみた先進事例を紹介していただきました。教育関係者、NPO団体、デザイナーやアーティストなど、様々な立場の方々から、安威川ダム周辺地域の魅力や課題、観光や景観づくり、効果的な情報発信のあり方など、多様な視点での事例紹介をしていただきました。
後半の意見交換では、ダムの活用と保全に関して、関係者全員で目的・課題・目標を共有する必要性について議論しました。ファンをつくっていくということはどういうことか、新しいプロジェクトとファンをどうつくっていくのか、また自立した資本をつくっていかなくてはいけないなどの課題が明確化していく会となりました。