安威川ダムについて

事業概要

安威川ダムは、淀川水系安威川の大阪府茨木市北部に建設する治水ダムです。

安威川ダム建設地

安威川ダム建設の目的

1. 洪水調節

ダム地点で計画高水流量850m3/sのうち、690m3/sの洪水調節を行い、
時間雨量80mm程度の大雨で想定される市街地の被害を防ぎます。

2. 流水の正常な機能の維持

安威川沿川の既得揚用水の補給等流水の正常な機能の維持と増進を図ります。

3. 環境改善

利水撤退に伴う容量94万㎥を下流河川への環境面での影響を低減するための環境改善容量(フラッシュ放流)に活用します。

北摂豪雨の概要

安威川ダムは、北摂豪雨災害をきっかけに構想が始まりました。

北摂豪雨の概要
北摂豪雨災害について

○昭和42年7月 北摂豪雨災害発生
○死傷者61名、田端畑冠水約1,500ha
○河川堤防決壊12箇所、橋梁災害13橋など
○家屋の全半壊41戸、床上・床下浸水約25,000戸
○茨木市・摂津市の1/3が浸水(市広報より)

  • 千歳橋の橋脚破損(茨木市戸伏町)
  • 浸水状況(茨木市沢良宜)
  • 浸水状況(摂津市鳥飼中)

近年の出水記録

近年の出水記録

平成25年9月15〜16日 台風18号

雨量概要

総雨量:276mm(見山雨量観測所)
日雨量:276mm(150年に一度の雨量に相当)
時間最大:34mm(2年に一度の雨量に相当)
※確率年は三島地域全体に降った場合

  • 茨木川合流点
  • 太田橋下流(名神高速直下流)

平成26年8月9〜10日 台風11号

雨量概要

総雨量:274mm(見山雨量観測所)
日雨量:133mm(5年に一度の雨量に相当)
時間最大:48mm(5年に一度の雨量に相当)
※確率年は三島地域全体に降った場合

  • 茨木川合流点
  • 太田橋下流(名神高速直下流)

安威川ダムの効果

安威川の治水対策は、100年に1回の大雨に対応するよう、河川改修とダムによる治水手法を選択しています。 この対策により、時間雨量80ミリ程度の大雨で想定される被害(洪水氾濫面積23.6km2、浸水 家屋約6万8千戸、被害額約1兆1,6000億円)を防ぎ、市街地や公共施設、道路や 鉄道等の重要な交通網等を守ることができます。

  • ○昭和42年 北摂豪雨災害

    昭和42年 北摂豪雨災害
  • ○安威川ダムの効果

    安威川ダムの効果

ダム事業の経緯

昭和42年 

北摂豪雨災害を契機にダムを立案

昭和46年 

多目的(治水・利水)とすることを決定

昭和51年 

実施計画調査段階

昭和63年 

国庫補助の対象事業(建設段階)に決定

平成4年10月

代替地造成工事に着手しました

平成5年1月

水源地域対策特別措置法に基づく「指定ダム」に指定

平成5年8月

付替道路(府道茨木亀岡線)工事に着手

平成7年3月〜

各地区と基本協定の締結

平成8年6月

環境影響評価(環境アセスメント)手続きの完了

平成9年12月

河川法に基づく安威川ダム建設事業全体計画(当初)認可

平成11年2月

大阪府建設事業再評価委員会の意見具申[再評価 事業継続]

平成11年3月

補償基準協定書の調印→本格的な水没地等の用地取得着手

平成12年4月

水源地域対策特別措置法に基づく「水源地域」の指定

平成12年9月

水源地域対策特別措置法に基づく「水源地域整備計画」の決定

平成14年7月

安威川ダム情報交流センター開設

平成16年2月

大阪府建設事業評価委員会の意見具申[再々評価 条件付事業継続]

平成17年8月

大阪府の水源計画変更→安威川ダム利水機能を7→1万m2/日に縮小

平成17年12月

大阪府建設事業評価委員会の意見具申[再々評価 事業継続]

平成19年2月

河川法にもとづく淀川水系神崎川ブロック河川整備計画の策定

平成19年4月

河川法に基づく安威川ダム建設事業全体計画(変更)認可

平成19年6月

移転対象家屋の代替地への移転が完了

平成21年8月

水需要予測の見直しにより、安威川ダムから利水撤退

平成22年9月

付替道路(府道茨木市亀岡線5.4km、府道茨木市摂津線0.3km)共用開始
国より安威川ダム建設事業の検証要請

平成23年10月

国より要請のあった安威川ダム事業の検証について、検証報告書 を提出

平成24年6月

国の対応方針が決定[補助金交付を継続]

平成24年12月

ダム本体関連工事として「転流工工事」を発注

平成26年3月

ダム本体工事を発注

事業全体計画

安威川ダム 全体計画図

安威川ニュース
ダム
  • 事業主体 : 大阪府
  • 位置 : 大阪府茨木市大字生保・大門寺・安威 地先
  • 水系 :淀川水系安威川
事業用地
  • 土地 : 約142ha
  • 移転家屋 :69戸(代替地への移転54戸)
  • 特殊補償 : 漁業権
代替地
  • 代替宅地 : 車作、生保、大門寺、桑原の全4地区
  • 代替農地 :車作、生保の全2地区
主要付替道路
  • 府道茨木亀岡線 : 計画延長 5.4km 橋梁9橋 トンネル2箇所
  • 府道茨木摂津線 : 計画延長 0.4km
  • 左岸道路 : 計画延長 3.3km
残土処分地(ほ場整備)
  • 大岩地区  21.8ha 計画搬入土量 約300万m³
    桑原地区  9.4ha 計画搬入土量 約20万m³

コア材採取地
  • 大岩地区  6.5ha 計画堀削土量 約15万m³

自然環境保全対策

水がつなぐ「自然・人・文化」を育む安威川ダム

安威川ダム周辺には、約4,000種以上の動植物が確認されています。また、人と自然とのさまざまな関わりの中で育まれてきた里山や棚田といった多様な自然環境があります。大阪府は、ダム建設の影響を可能な限り小さくするため、「安威川ダム自然環境保全マスタープラン(平成17年度策定)」に基づき動植物、水質・流量観測の調査と環境保全対策に取り組んでいます。

  • 基本目標1「動植物の生息環境の保全」

    生息環境の消失等、事業の影響を可能な限り小さくし、樹林や河川のもつ潜在能力が十分に発揮されるような保全対策を行います。

  • 基本目標2「新たに出現する水環境の保全・創出」

    新たに出現するダム湖及びダム下流における、水質の保全と生態系の保全・創出に取り組みます。

  • 基本目標3「地域との連携」

    人々の暮らしを支え、誇りとされるような安威川ダムを目指し、様々な主体による広範な分野からの参画を図ります。

  • 基本目標4「自然環境の豊かな流域の育成」

    安威川流域全体の良好な水環境・生態系の創出と健全な水循環の形成に取り組み、人と自然の新たな文化を育みます。

ダム平面図


ダム平面図

ダムと貯水池の諸元


ダム堤体
形 式:中央コア型ロックフィルダム
高 さ:76.5 m
長 さ:337.5 m
体 積:222.5 万 m³
貯水池
集水面積:52.2 ㎞²
湛水面積(平常時):34 ha
湛水面積(大雨時):81 ha
総貯水容量:1,800万 m³
有効貯水容量:1,640万 m³
洪水調節容量:1,400万 m³
不特定利水容量:240万 m³
堆砂容量:160万 m³

ダム標準断面図

注)図はダム堤体を横から見たものです。

ロックフィルダムについて

ロックフィルダムは、土や岩石を材料として盛り立てて造られるダムです。
ダム中央部は粘土質の材料でつくられています。

コアー(土):水を止める役割をします。
ロック(岩):ダム全体の安定性を保つ役割をします。
フィルター(砂利):コアーを守ります。